こんにちは!ビールを愛してやまないビールラボ編集部です!この記事ではビールの種類について何もわからない初心者の方向けに、「これだけ知っておけば最低限OK」というビールの種類を簡単に説明します。いつも飲んでるスーパードライや一番搾りから卒業して、新たにクラフトビールに挑戦してみたいと思う方のために、タイプ別にオススメのクラフトビールも紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ビールは大きく分けて2分類!
ビールは発酵方法で2つに分けられます。少なくとも覚えてほしいのがこの2分類です。
ラガー(下面発酵)
約10℃前後の低温で、7~10日と時間をかけて発酵させます(熟成期間1ヵ月)。
その後酵母が下に沈んでいくので、下面発酵と呼ばれます。
基本的に、キレがあって辛口、冷やして飲むと美味しいです。
製造過程で菌が繁殖しにくく造りやすいので、大量生産しやすかったり、エールと比べて値段も安く設定しやすいです。
エール(上面発酵)
15~25℃くらいの高めの温度で、3~5日と時間をかけずに発酵させます(熟成期間2週間)。
こちらは酵母が上に浮いてくるので、上面発酵と呼ばれます。
濃厚で、香り豊かです。香りを楽しむ為に冷やし過ぎは禁物です。手間のかかるビールなので、日本だけでなく世界においても流通量はラガーと比べて少ないです。
またこの2種類の他に、自然発酵ビールがありますが、気候の涼しい場所で、空気に存在する酵母を取り入れるため、造れる地域が限られます。
現在常に流通しているのは、ベルギーのパヨッテンラント地域、もしくはゼンネ川付近の醸造所で造られている「ランビック」というビールのみです。
代表的な7種類のビールを紹介
ラガーとエールを細かく分けるとビールのスタイルは100種類以上にもなります。
ではクラフトビールを楽しむにあたって、知っておきたい代表的な7種類のビールスタイルについて説明します。
ピルスナー
色 | 黄金色の淡色 |
アルコール度数 | 4.0~5.0% |
発祥 | チェコ |
発酵方法 | 下面発酵(ラガー) |
ラガービールの代表。
これが日本での流通9割以上の、大手ビールメーカーが主に造っている黄金色のビールです。
アサヒスーパードライ、キリン一番搾り、サントリープレミアムモルツ、サッポロ黒ラベルなどなど。
キリッとした苦味と爽快な喉越しが特徴のすっきりとした味わいです。ボディは軽く、ごくごく飲みたいビールです。
美味しく飲めるオススメの温度は6~9℃。
揚げ物や塩味のおつまみがオススメ。
▼ビールラボ編集部がオススメするピルスナーのクラフトビール
ペールエール
色 | 薄い琥珀色(赤褐色) |
アルコール度数 | 3.0~4.0% |
発祥 | イギリス |
発酵方法 | 上面発酵(エール) |
ペール=淡い
淡いビールと訳せますが、ピルスナーを飲み慣れてる人が飲むと、「濃い」と思うと思います。
ホップやモルトの香りが豊かなのが特徴です。苦味は弱いものから強いものまであり様々です。
ボディはライトなものから、重くてもミディアム程度なので、比較的ごくごく飲みやすいです。ピルスナー以外で何から挑戦していいか迷ったらここから始めるのが良いと思います。
美味しく飲める温度は11~14℃。
酸味が効いた薄味の料理に合います。お寿司屋白身魚のカルパッチョなど。
▼ビールラボ編集部がオススメするペールエールのクラフトビール
IPA(アイピーエー)
色 | 金色~琥珀色 |
アルコール度数 | 5.0~7.5% |
発祥 | イギリス |
発酵方法 | 上面発酵(エール) |
アメリカのクラフトビールでは定番。
ビール好きからの人気がとても高いです。
非常に強いホップの香りと苦味が特徴です。香りは豊かで、柑橘系の香りがするものが多いです。
この苦味初めは驚くかもしれませんが、慣れるとその爽快感にハマってしまいます。
美味しく飲める温度は10~13℃
ホップに負けない強い味のあるものが合います。カレーや餃子などガツンとしたもの。
▼ビールラボ編集部がオススメするIPAのクラフトビール
ヴァイツェン
色 | 白濁した淡い色 |
アルコール度数 | 4.0~6.0% |
発祥 | ドイツ |
発酵方法 | 上面発酵(エール) |
ドイツビールといえばこれです。
ヴァイツェンとはドイツ語で小麦のこと。小麦麦芽を50%以上使用しているビールです。
また、ヴァイス=「白」 白ビールと呼ばれることもあります。
バナナのようなフルーティな香りが特徴です。
苦味がほとんどなく、酸味も穏やかなので、ビールが苦手な人からも支持を得ているようです。
美味しく飲める温度は8~11℃
サラダや海鮮系など、薄味や酸味のあるものと合います。
▼ビールラボ編集部がオススメするヴァイツェンのクラフトビール
スタウト
色 | 黒 |
アルコール度数 | 3.8~7.0% |
発祥 | アイルランド |
発酵方法 | 上面発酵(エール) |
いわゆる「黒ビール」です。
日本では黒ビールを全般的にスタウトと呼ぶので混同しがちですが、下面発酵のものは「シュバルツ」と呼びます。ここでは上面発酵のスタウトの紹介です。
炭酸が少なく、濃厚な口当たりです。ホップの苦味というよりは、コーヒーを感じさせる苦味だと思います。
ワインのように、一口ずつ舌で味わいながら飲むべきビールです。
美味しく飲める温度は10~15℃。
味の濃い料理と合います。赤身のお肉や赤身魚などでぜひ。
▼ビールラボ編集部がオススメするスタウトのクラフトビール
フルーツビール
色 | 使っているフルーツによる |
アルコール度数 | 1.0~12.0% |
発祥 | ベルギー |
発酵方法 | 上面発酵/下面発酵 |
名前の通り、フルーツを使用したビールです。
フルーツを麦汁に漬け込んだり、果汁を加えたりして造っています。
ホップの風味に負けないフレーバーの強さが特徴です。
苺、サクランボ、リンゴ、桃、レモン、ぶどうなど、それぞれ様々なフルーツを使うので、甘味は酸味の強さも多様です。
美味しく飲める温度は5~7℃
甘口なので、食後のデザートのお供や、またはデザートの代わりに飲むのも良いと思います。
バーレーワイン
色 | 琥珀色~深い茶色 |
アルコール度数 | 8.0~15.0% |
発祥 | イギリス |
発酵方法 | 上面発酵(エール) |
寒冷でブドウが栽培できない環境下でワインに近い味わいのお酒として造られ、ワインへの敬意を込めて名付けられたようです。
通常半年から数年もかけて熟成されていて、アルコール度数もワインほどあります。しかし麦芽を使用しているのでれっきとしたビールです。
いろんな種類の麦芽を大量に使用するので複雑で濃厚な味わいです。カラメルのような熟成香があり、フルーティな香りが特徴です。
濃厚でアルコール度数は高いので、飲み過ぎ注意かもしれません。
美味しく飲める温度は16℃ほど。高いですね。
ビールを飲んだ締めに飲むのがオススメ。